2020年3月17日▶題「すんなり」
すんなりは苦労の中に蹲(うずくま)る (淳子)
すんなりと難関突破問題児 (浩二)
すんなりと貴方を赦す愛よ愛 (田鶴子)
2020年2月18日▶題「無駄」
飢えた子を救えるだけのフードロス (つよし)
無駄話空気読みつつ二枚舌 (安希子)
2020年2月4日▶題「誘」
メルヘンの世界へ誘う星月夜 (安希子)
2020年1月21日▶題「とことん」
(天) 暇にまかせとことん貯めた肉と欲 (伸雄)
(地) 惚れるならとことん惚れて蝶になる (田鶴子)
(人) 金婚を過ぎても続くダイヤ婚 (満子)
2020年1月7日▶題「目」
真実が見たくて独り目を閉じる (日日木)
正解は一つじゃないよトンボの目 (田鶴子)
2019年12月17日▶題「旗」
愛国はさておき旗は立てておく (日日木)
日の丸に喜怒哀楽を折り畳む (安希子)
日の丸の波に奇跡の初トライ (田鶴子)
2019年12月3日▶題「裸」
裸一貫世間の仕組み見えてきた (伸雄)
露天風呂孫と傘寿の至福時 (つよし)
2019年11月19日▶題「ひそひそ」
ひそひそが大臣を生む裏の裏 (つよし)
どんぐりの在り処ひそひそ森のリス (田鶴子)
2019年11月5日▶題「庭」
希少花これ見よがしに道路側 (日日木)
青い空河内平野は俺の庭 (浩二)
2019年10月15日▶題「歪」
掛け時計歪(ゆが)み直すと遅れ出す (日日木)
絶妙の歪みで入賞陶芸展 (浩二)
2019年10月1日▶題「間」
新築で親の間なしで仏間なし (つよし)
過信する隙間に入る秋の風 (安希子)
天と地の狭間に遊ぶ新境地 (田鶴子)
2019年9月17日▶題「指」
指差した辺りにしあわせが覗く (淳子)
序の舞の指の先まで気が籠もる (田鶴子)
2019年6月18日▶題「白紙」
白紙にはならぬ言葉とその重さ (田鶴子)
元気かい白紙でもいい便りくれ (弘法)
2019年6月4日▶題「宙」
紙風船ふわりと昭和語りだす (安希子)
怠け者真面目に生きて宙ぶらり (淳子)
2019年5月22日▶題「あんた」
定年後あんた任せで波立たず (日日木)
美女鏡あんた誰なの私なの (淳子)
2019年5月7日▶題「光」
どん底を覗けば光るいぶし銀 (田鶴子)
陽の当たる場所に座らぬ日の会話 (満子)
2019年4月16日▶題「どうも」
口癖はどうもどうもで世を渡る (つよし)
何となくみんな許して春うらら (安希子)
袖の下どうもどうもでえびす顔 (田鶴子)
2019年4月2日▶題「恋」
これからだ八十路の恋で若返る (弘法)
しゅわしゅわとラムネのように消えた恋 (田鶴子)
2019年3月19日▶題「ざっくり」
ざっくりと割れた大地に芽吹く春 (満子)
怒る神大地を裂いてマグマ噴く (浩二)
傷口に塩を塗るよなひどい奴 (つよし)
2019年3月5日▶題「涙」
論戦に勝って涙に負ける愛 (日日木)
傷口を涙は熱く包み込む (淳子)
2019年2月19日▶題「貶(けな)す」
自我の道謗(そし)られたって俺は行く (つよし)
貶されてポチもここぞと吠えまくる (田鶴子)
2019年2月6日▶題「文」
名作が私の心奪う夜 (安希子)
手を繋ぐ彼の片手に文庫本 (田鶴子)
2019年1月29日▶題「まぐれ」‥‥‥この回は池ナビゲーター選
〈天〉まぐれでも人に生まれて感謝する (浩二)
〈地〉まぐれから回りはじめた糸車 (田鶴子)
〈人〉まぐれから今では鴛鴦の夫婦 (淳子)
2019年1月15日▶題「中」
一日は短い今日は笑ったか (彦次)
会いたいな合うには長い中三日 (田鶴子)
2018年12月18日▶題「お洒落」
歩行器に縋(すが)りながらもお洒落する (伸雄)
お洒落してイケメン医師に合いに行く (つよし)
2018年12月4日▶題「土」
元気かい土の匂いのする便り (浩二)
土恋しい舗装の割れ目に咲く野花 (弘法)
2018年11月20日▶題「どこか」
限界をどこに置くかで先が見え (安希子)
諭吉殿打ち出の小槌どこにある (安希子)
2018年11月6日▶題「素」
素材の良さ捨て切れずいる冬隣り (安希子)
素のままでいられる人を選びマル (日日木)
2018年10月16日▶題「裸足」
一番風呂足拭きマット爽やかさ (満子)
天才の裸の画伯下駄が好き (伸雄)
2018年10月3日▶題「宿」
それぞれの心宿して一行詩 (田鶴子)
満員でも断りません遍路宿 (つよし)
2018年9月18日▶題「バイト」
福娘今日から元のアルバイト (伸雄)
2018年8月21日▶題「消す」
昨日まで確か地球はあったはず (淳子)
点いてたとなすり合ってる消し忘れ (満子)
2018年8月7日▶題「欠ける」
絵空事ばかり盛り付け欠け茶碗 (彦次)
弱る足夢の中では走ってる (?)
2018年7月17日▶題「絵」
五欲まだあるから明日の絵が描ける (彦次)
2018年7月3日▶題「ひとり」
せめぎあう一人の中にいる二人 (田鶴子)
自由あり不自由もありワンルーム (満子)
2018年6月19日▶題「筋」
筋道を通して友が居なくなる (つよし)
2018年6月5日▶題「しぶとい」
しぶとさも消えて白寿の顔になる (田鶴子)
妥協などしないしぶとい虫が棲む (彦次)
2018年5月15日▶題「匙」
相続は感謝の心匙加減 (浩二)
神様の気まぐれ幸の匙加減 (日日木)
もう少し我が身の丈に合う暮らし (弘法)
2018年5月1日▶題「ぎりぎり」
ぎりぎりの暮らしを癒やす花一輪 (田鶴子)
2018年4月3日▶題「舞台」
舞台裏台風去って幕上がる (淳子)
2018年3月6日▶題「やれやれ」
居酒屋をはしご終電間に合った (つよし)
2017年12月5日▶題「独り」
親は子に子は親に課す独り立ち (日日木)
2017年11月21日▶題「惜しい」
勝負好き惜しい惜しいで丸裸 (?)
2017年10月3日▶題「太る」
乗るたびに悲鳴をあげる体重計 (浩二)
太らせる秋の夜長は口上手 (淳子)
2017年9月19日▶題「正直」
正直に言った見返しはぐらかす (珈琲)
2017年9月5日▶題「そして」
ごちそうさんそして別腹菓子の山 (?)
2017年8月15日▶題「文句」
文句言うまい喉飴が溶けるまで (彦次)
2017年8月15日▶題「息」
眠られぬ夜妻の寝息は宇宙人 (?)
2017年7月18日▶題「線」
線細い女の中に肝っ玉 (彦次)
2017年7月4日▶題「まじない」
年一度胸張る鰯晴れ舞台 (満子)
2017年6月20日▶題「ぼやく」
ぼやき聞き西にかたむくお月様 (彦次)
2017年6月6日▶題「少女」
大阪のおばちゃんかつては皆少女 (日日木)
2017年5月16日▶題「世話」
母さんは今日も笑顔の独楽鼠 (田鶴子)
大丈夫老いる飼い主老いる犬 (弘法)
2017年5月2日▶題「そわそわ」
待ち合わせ時間がきても主が来ず (浩二)
2017年4月18日▶題「他人」
人は人わたしはわたし葱坊主 (田鶴子)
2017年4月18日▶題「ちぐはぐ」
散り際をほめられ桜苦笑い (彦次)
2017年3月21日▶題「今日」
お迎えはいつでもいいと今日も医者
2017年3月7日▶題「ドキリ」
神様をドキリとさせて絵馬の勝 (伸雄)
2017年2月21日▶題「そのまま」
我が姿親の面影そっくりや (珈琲)
2017年1月17日▶題「平」
平(ひら)に平(たいら)頭を下げて妻といる (彦次)
2016年12月20日▶題「夕陽」
夕陽浴び第九を歌う紅葉達 (満子)
2016年12月6日▶題「未」
嗅いでみて未だいけそうだ舐めてみる (彦次)
2016年11月15日▶題「じわじわ」
じわじわと本音にせまる聞き上手 (伸雄)
2016年10月18日▶題「手の平」
手相見るなどと白い手引き寄せる (満子)
2016年10月4日▶題「ポケット」
ポケットにまだ二つ三つ老いる夢 (田鶴子)
2016年8月2日▶題「磨く」
床磨く自分を好きになれるまで (?)
2016年7月20日▶題「列」
並ぶのが嫌で人気の味知らず (満子)
2016年4月5日▶題「開く」
サクラサク財布の中は散る季節 (弘法)
2016年3月15日▶題「一言」
おねしょしてとっさに叫ぶ汗かいてん (日日木)
2016年3月1日▶題「残る」
断捨離が行って帰ってまた仕舞う (淳子)
2016年2月16日▶題「活気」
胃カメラが活気の有無を映してる (彦次)
2016年2月2日▶題「押す」
ハイタッチ空を味方に車椅子 (安希子)
2016年1月5日▶題「目指す」
守られぬ一年の計又立てる (つよし)
2016年1月19日▶題「発火」 河内長野荘にて
下心真赤に焼いたトマトピザ (?)
2015年12月15日▶題「粒」
碗の縁一粒見逃せない世代 (日日木)
2015年11月3日▶題「ライバル」
目の敵亡くなってからやや孤独 (浩二)
2015年11月17日▶題「傷」
傷心を抱いて引き算早くなる (安希子)
2015年10月6日▶題「しずく」
点滴はしずく夫婦は元の鞘 (伸雄)
2015年10月20日▶題「雨」
明日ゴルフどのチャンネルも雨模様 (浩二)
2015年7月7日▶題「変」
枯れるまで風と戯れ七変化 (田鶴子)
2015年6月16日▶題「余」
勿体ない勿体ないと言いメタボ (満子)
2015年5月19日▶題「遊ぶ」
遊ぶ日は理屈に鍵を掛けておく (淳子)
2015年4月21日▶題「ひらひら」
同じ旗祖父を彼の地へ送ったか (日日木)
2015年4月7日▶題「値」
平均値行ったり来たりして遊ぶ (安希子)
2015年3月17日▶題「役目」
嫌な役買って父の座を保つ (日日木)
2015年3月3日▶題「怒る」
手鏡に仏頂面を怒られる (彦次)
2015年2月17日▶題「モデル」
船旅の表紙に似合う共白髪 (田鶴子)
2015年1月6日▶題「自立」
去った子が部屋に残した優勝旗 (満子)
2015年1月20日▶題「すべて」
差別なくお天道様は降り注ぐ (つよし)
2014年9月16日▶題「根」
根っからのお人好しですよく転ぶ (安希子)
2014年8月5日▶題「端」
生き上手中途半端を泳いでる (浩二)